上田信 - 死体は誰のものか

 🤯!!


上田信の「死体は誰のものか」を読み始めた。

死体、誰のものだと思いますか?

背より高く伸びた雑草を掻き分けた先に宝物としての死体があったのならば、二人だけの秘密として、それを共有したくなりませんか。そんなシーンを数年前に読んだことがあるけれど、それは少し朧げになってしまったかも。いや、単に浸透した結果かな。当時の自分には新鮮な表現だった。すごく優しい気がした。

インターネットを長年しているとグロテスクな現実の写真に見慣れてしまう。ひー、って心の中で言いながら無表情で閉じるぐらいになってしまう。なんとも寂しいものです。

そうそう、むかし、'水葬の写真'という曲を書いたことがある。'水死体は綺麗だと思う'。今でもそう言えるのかは分からない。でも、いい響きを持っている。自分を褒めてあげたい。

気に入っている節もあるのかも。そんな死生観は変わりたくない。でも、面白そうだし読んでみようかなって。文化論だから心配はさほどしていないけれど。

以前、'どうなるか分からないから不安になりやすい'という理由で、'とにかく生きたい'、ということを言う人がいて、歪だなぁ、と、面白かった。そんなんありなん?、みたいな。佇まいがカラッと乾いていて不思議だった。

誰かの心の機微というものは他人は絶対に掴めないから、自分はやはりそういうものを見るのが好きだなといつまでも思う。裏表ある人には呆れながら安心する。シンパシーってやつなんすかね。知らんけど。