Nozomu Matsumoto - Immunotherapy
5月が最も残酷な月だって知ってた。吹き出物だらけの顔とベタついた髪の毛で臨んでいた。潮風が臭う身体を抜けていって、この記録の始まりを予感させた。ひびの入った画面から流れてくる。久しぶりに聞いた音楽は粗雑だったが意味があった。宇宙にいた11月に、2年の月日が重なって、私はまた轟音が響く直線的な砂浜にいた。波の境界が見えない深い時間帯だった。無機質に回転する風力発電の羽が怖くて、しかし、隆起した地形の縁に見え隠れする様々な色の光はどこまでも美しかった。小雨は当時と異なる理由で髪を濡らした。特に気温が低いわけでもなく心地がよかった。周回した私の人生はようやく確実なピリオドを打って、「Edge of the City」の時間は優しく溶けていった。明くる日、表情を変えた場所は誰かを祝福するように厚い雲が流れていき、海面に控えめな虹を掛けていた。あいにくの天気、だなんて言わせないように。
---
Nozomu Matsumoto - Immunotherapy
'A whirlwind of emotion, right on the cusp of bliss and melancholia.' 😢Malibu - So Far Out Of Love
John Keek - Foreverlong
---
'vlog 2022NOV11-13' (2022) by Kenji